「地球外生命体を発見!」
21世紀になればいつか必ずこのニュースが報じられると期待していたが、ついにそのときがやってきた。
米オハイオ大学名誉教授の昆虫学者ウィリアム・ロモーザー博士が、11月19日にミズーリ州セントルイスで開催された米国昆虫学会の全国会議で、火星で撮影された画像データから「ミツバチに似た構造の昆虫のような生物の痕跡を発見した」と発表したのだ。
ロモーザー博士によると、インターネット上に公開されている「キュリオシティ」などの 米航空宇宙局 (NASA)の火星探査機が撮影した画像を分析した結果、「火星にはかつても今も昆虫のような生命が存在する。その生命には多様性があり、地球の昆虫に似た特徴(頭部・胸部・腹部、翼と飛行能力、触覚、脚)を持っている」という。
今までにもUFO研究家などにより、火星に写真に写りこんださまざまな生命体らしき画像が世間を騒がせてきた。
例えば、ローブを着た女性のような(振り返った雪男にも見える)画像
火星の砂漠をはうエビ
火星の空を飛ぶ巨大な鳥
しかし今回の「火星の生命体」に関する研究成果を発表したのは信頼できるキャリアを持った科学者だ。
ロモーザー博士は、オハイオ大学で45年間も昆虫の研究に従事し、熱帯病研究所を共同設立したり、感染症を媒介する生物を研究する研究者として米国陸軍感染症研究所に20年間所属していた。
ロモーザー博士によると今回の発表は、輝度・コントラスト・彩度・反転などあらゆるパラメーターを変化させながらそれぞれの画像を入念に分析した結果だとし、画像に写った生命体には、明瞭な形と身体の対称性があり、自然の地形や岩や影などによる錯覚の可能性は低いという。
さらに生命体は、地球における「昆虫」の定義にも似た、頭部・胸部・腹部という3つの身体分割、1対の触覚、6つ足という特徴が見られる。
しかも生命体の写りこんだ画像は1点だけではなく、生きているものから化石まで複数存在する。
ロモーザー博士は発表した昆虫のよう火星生命体について、将来研究が進めばその解釈も変わってくる可能性があるが、少なくとも現時点で膨大なデータを調査した限りでは、十分な説得力を持つと主張する。
もし今回の発見により火星に高等生物がいたとすると、生態系を維持するための栄養源や食物連鎖、水の存在が示唆される。
昨年6月にはNASAの火星探査車「キュリオシティ」が火星で有機物を発見し、太古の火星の表面に塩湖があったことをうかがわせる堆積物が見つかっている。
●火星の土壌に有機物発見、大気中メタンも NASA探査機
2018/6/8 CNNニュースより
さらに昨年7月、欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機「マーズ・エクスプレス」による調査で、火星の南極にある分厚い氷の下に、液体の水で満たされた湖が存在すると報じられた。
●火星で初めて液体の水を確認、地下に「湖」か
2018/7/26 BBCニュースより
しかも先月NASAが1976年に火星に送り込んだ無人探査機「バイキング」の実験で、火星に生命が存在する実験結果が出ていたという元NASAの研究員の証言がニュースになった。
●火星の生命の痕跡、1970代に見つかっていた? NASAの元研究員
2019/10/16 CNNニュースより
元NASAの研究員によれば、バイキングに搭載されたこの生命検出装置以外の実験以外では有機物は発見できず、最終的に地球外生命体の痕跡ではなく、未知の化学反応による誤検知と結論付けられた。
それから40年以上にわたり火星探査機に生命検出装置は搭載されなかったが、ついに2020年夏打ち上げ予定の火星探査車(2021年2月に火星に着陸予定)に、生命の痕跡を探る実験装置の搭載が計画されている。
さて以前にこのサイトで紹介したスペースX社の「スターシップ」は、月や火星に向けた宇宙旅行のために開発された宇宙船だ。
スターシップは全長55mの大型宇宙船で、繰り返しの運用を前提とし、宇宙空間で燃料補給が可能で、約100名が搭乗できる。
スペースX社のCEOイーロン・マスク氏によれば、2023年に乗員を乗せて月周回軌道を行う。
そして2024年には、初めて人類を火星に向けて送り出す計画だ。
今年8月には、テキサス州でスターシップの小型版「スターシップ・ホッパー・ヴィークル」(略称スターホッパー)の飛行試験が実施され、高度約150mまでの上昇と着陸に成功した。
そして去る9月28日の夜、テキサス州のスペースX社の施設で開かれた発表会で壇上に立ったイーロン・マスク氏の背には、ステンレス鋼製のボディをスポットライトに輝かせる最新型のスターシップの姿があった。
2020年代には、ついに火星の地で、人類初の地球外生命体との遭遇が実現するかもしれない!