エイリアンが人類を侵略しない5つの理由 | 未来塵

エイリアンが人類を侵略しない5つの理由

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宇宙人の侵略イメージ

このサイトのテーマは「いつか描いた未来」だ。
前世紀に小説や映画で想像された未来では、宇宙旅行や空飛ぶ車、われわれといっしょに生活するロボットなど夢のあるものから、第3次世界大戦、巨大隕石の衝突、宇宙人の侵略など人類に対する脅威も数多く描かれた。

このサイトでは「人類のためになる未来のテクノロジー」のような「陽」の情報とともに、「人類に被害を及ぼす未来の脅威」といった「陰」の情報も警鐘として紹介していきたいと思っている。


ちょうど海外サイトで宇宙人の侵略の可能性に関する記事を見つけた。

インデペンデンス・デイや宇宙戦争をはじめ、SF映画ではよく巨大な宇宙船に乗って地球に侵略してくるエイリアンが描かれる。


これらの映画では脅威にさらされた人類が知恵を絞り、協力してついには侵略者を撃退するが、現実はなかなかきびしそうだ。

かの有名なスティーブン・ホーキング博士も「エイリアンとのコンタクトは慎重に行うべきだ」と発言している。

●エイリアンが襲来し人類を滅ぼす?! ホーキング博士の警告に科学者騒然
2015/10/3 産経ニュースより

ただ、そんなに悲観的になる必要はないかもしれない。

そもそも「なぜエイリアンが私たちを侵略したいと思うのか?」を考えれば、理由が見えてくる。


(1)エイリアンの目的が水などの地球の資源である可能性
例えばあるSF映画では、エイリアンが地球の水を狙って襲来するストーリーが描かれる。

地球という星はその70%が水に覆われており、一見それは理にかなっているように思える。

しかし水は輸送にはかなり不便だ。圧縮することができず重いので、ある場所から別の場所に素早く移動させるのは難しい。

しかも水が宇宙の中で非常に貴重な資源かと言えば、そうでもない。

地球以外の小惑星、彗星や惑星の中にも氷の状態で閉じ込められた水が存在する星がたくさんある。
だからわざわざ液体の水が大量にあるからといって、はるばる太陽系の地球まで採掘に来なくとも、彼らの近くの星で固体の水を採掘した方がよっぽどお手軽だ。

水以外の他の天然資源に対しても同じことが言える。
小惑星にはさまざまな鉱物資源があり、エイリアンは少し足をのばせば自分の星の周囲で手軽にそれらの資源を手に入れることができる。


(2)エイリアンが食料として人類を襲う可能性
エイリアンの目的が人類を食料にすることだった場合はどうだろう?
同じ地球上で進化した私たちでさえ、食べられるものは実際にはかなり限られる。
まったく異なる進化をたどったエイリアンならば、私たちが彼らの口に合うのはさらに難しくなるだろう。
彼らにとって有毒なことさえあり得る。

水などの資源と同じように輸送の問題もある。彼らはどうやって私たち全員を保管し、彼らの故郷へ持って帰るのだろうか?
いくら最高級の人間のステーキでも、彼らが費やす努力は割に合わない。


(3)エイリアンが奴隷にするために人類を襲う可能性
私たちを奴隷や労働力として使うために侵略して来た場合も同じことが言える。
われわれより進化した彼らならば、人類などよりずっと便利で効率的に使えるマシンを開発できるはずだ。
わざわざ労働力を手に入れるためだけに何百光年も宇宙を旅して地球に来る必要はない。


(4)エイリアンが地球を移住先とするために人類を襲う可能性
例えば彼らの故郷の星が何らかの理由で住めなくなり、たまたま地球の環境が彼らの星と似ていたので、この星を植民地にしたいと思うかもしれない。
しかし地球と同じような環境の惑星はこの宇宙にはいくらでもある。たまたま互換性があるからといって地球を選択してくる確率は少ないだろう。
しかも彼らが住むためにテラフォーミングを必要とするならば、なおさらそんな時間と手間をかけるのは非効率だ。


(5)エイリアンが何の意味もなく人類を襲う可能性
もっとも不吉なのは、エイリアンがわれわれを襲うのに特に何の理由も必要としないことだ。
われわれが道路工事を行う際、近隣の住民には配慮しても地下に生息するアリに配慮するだろうか?
彼らの進む進路にただじゃまな星や生物がいただけで、われわれは一掃されるかもしれない。
でもそんな可能性を懸念することははっきり言って無駄だし、対処方法もない。


以上の5つからエイリアンが地球を侵略することはまず考えられないが、それでもなお彼らが襲ってきたとしよう。

彼らはどんな手段でわれわれを滅ぼすでしょうか?
一番簡単なのは、大きめの小惑星を引っ張てきて地球に衝突させることだ。

また地球の環境をなるべく無傷で手に入れたければ、人類だけに作用するウイルス兵器を使用することも効率的だろう。

何百光年の銀河を旅してやってきた彼らならば、われわれが想像もつかない方法で一瞬のうちに人類を葬り去るかもしれない。

人類がもつ最強の武器である核兵器でさえ、彼らに傷一つつけることはできないだろう。

けっきょくゴジラ相手に子猫が戦いを挑むようなもので、本気を出した彼らに対抗する手段は人類にはない。ハリウッド映画のような奇跡は起こらないのだ。


【結論】
良い知らせ→エイリアンがはるか彼方の銀河から、わざわざ彼らの大切なリソースを使って地球を侵略しにくる合理的な理由はない。

悪い知らせ→万が一エイリアンが人類を滅ぼす目的で侵略してきた場合、われわれに対抗する手段はない。

外からの侵略よりも、人類が自らのせいで自滅しないことを考える方がずっと建設的だろう。

References:Mysterious Universe