子供のころ勝手に、21世紀なれば「ついにネッシーを捕獲!」というニュースがテレビで報じられ、画面の中で暴れまわる巨大なプレシオサウルスの姿が映し出される日が来ると信じていた。
残念ながら21世紀になった今でもネス湖のモンスターは謎のままだ。
しかし先月ネッシーの目撃情報が立て続けに2件あり、イギリスではちょっとしたフィーバーになっている。
●ネッシーハンターが5日間で2回目撃したと主張
2019/3/5 Deadline Newsより
2019年2月23日、マンチェスター出身のリサ・ブレナンが彼氏といっしょにネス湖の周りを走っていたとき、水面から1mぐらいの高さに黒い物体が浮かんでいるのに気付いた。
彼女はあわてて携帯電話のカメラを立ち上げたが、その物体はすでに水中に潜ろうとしており、撮影するだけで精一杯だった。
彼女が写した写真には頭と首のようなL字型の黒い物体が写っていた。
それから5日後の2月27日、熱狂的なネッシーハンターのオーエン・オーファーダゲインは、ドニゴール州のキャッスルフィンにある自宅からネス湖のウェブカメラを見ていたとき、湖面に浮かぶ怪しい物体を発見した。
オーエンによればそれはボートなどではなかったそうだ。
「ボートなら画面から突然消えない。20分後にその物体は消え去った」
ネス湖では1000件以上の謎の生物の目撃例があり、今でもその報告は続いている。
何十年もネス湖のモンスターを追いかけてきたベテランのネッシーハンター、エイドリアン・シャインとスティーブ・フェルサムは、今回の目撃者が見た物体は彼らの想像力が作り出したものだと言い切る。
●ネス湖のモンスター専門家が2件の新たな目撃と、実際に水中にいる存在の正体を明らかにする
2016年3月6日 Mirrorより
1973年からネス湖のモンスターの探索を開始したエイドリアン・シャインは、ネッシーハンターの先頭に立ってきた。
スティーブ・フェルサムは自分なら謎のモンスターを捕まえられると確信して、1991年にネス湖に移住した。
しかし、最終的に二人とも、先史時代の恐竜の可能性は低いという結論にいたったと言う。
「ネス湖では1000件以上の目撃報告があり、80年以上も探索が続けられているのに、モンスターの正体は一向に明らかになっていないという事実がある」
「われわれが続けていることは間違っているのだろうか? それとも別の理由があるのだろうか?」
「私たち全員がネス湖の怪物がいることを望んでいるというのは正しい。しかし同様に、見たいものを見る人もいるのだ」
エイドリアンによれば、インターネットによって、人々が写真をアップロードしてネッシーフィーバーを引き起こすのがとても簡単になったと言う。
「しかし今、私は恐竜を探してはいない。ネッシーの正体が古生代の恐竜だったというイマジネーションは私にとってはとても魅力的だっただけに、残念だ」
「私の考えが間違っていると思いたいが、ネッシーはわれわれが描いているようなモンスターである可能性はかなり低いだろう」
エイドリアンは、人々が目撃している物体の一番の可能性は、チョウザメのような魚だと推測する。
「チョウザメは原始的で見た目も爬虫類に似ており、とても大きく成長する可能性がある」
スティーブも同様にネッシーの正体は巨大な魚かもしれないと言う。
「私のお気に入りは、世界で2番目に大きな淡水魚であるウェルズナマズだ。ただし、間違いなくこれだとは断言できない」
スティーブは、ネス湖のモンスターがいつも夢見ていた先史時代の存在だという望みを完全にはあきらめていない。
「確かに現時点ではリストの一番下の可能性だが、私はまだそれをリストから外してはいない」
ベテランネッシーハンターの言葉に、子供のころ抱いていた夢の可能性を託したい。
Reference:Deadline News, Mirror, Mysterious Universe