AI(人工知能)が進歩した50年後の未来は人類にとってユートピアだろうか? それともディストピアだろうか?
人類がAIと共存していくための興味深い記事を見つけた。
●AI専門家の警告「スーパーヒューマンロボが50年以内に人類を凌駕するだろう」
2019/2/2EXPRESSより
AIの専門家が「50年以内にAIロボットは人類の能力を凌駕する」と予言し、人類はAIに居場所を取って替わられる前に、それを防ぐ安全措置を導入するべきだと警告している。
ロンドンに本社を置く調査会社「IHSマークイット」AIソリューション研究・分析チームのルカ・デ・アンブロッジ氏は、50年後にはAIロボットが人間の能力を凌駕し、人間に取って替わると考えるのが合理的だと警告する。
すでに電子機器などのデバイスは「感度」や「反応速度」において人間を超えており、過去10年間の技術の進歩から考えれば、「50年」という時間は人間とAIロボットにあるギャップを埋めるに十分らしい。
まだ私たちの脳はAIに比べて「汎用性」の面でアドバンテージを持っているが、画像認識や音声認識のように、すでに特定の機能ではAIが人間を凌駕している。
例えばiPhoneの製造で有名な台湾の大企業「鴻海(ホンハイ)精密工業」は、数年前に製造ラインにAIを導入した。
30~40年前にコンピュータや電子機器によって人間の仕事が奪われたのと同じことが、再び起ころうとしている。
「AIが人間に取って替わるのを阻止する1つ目の方法」として、アンブロッジ氏は人類が徹底的な規則を定め、AIとの境界を定義することだと主張する。
アンブロッジ氏によれば、私たちはすでに「弱いAI時代」に入っている。
現在のAIは人間よりもまだ「弱い」が、限られた「仕事」や「感覚」においてはすでに同等以上の能力を持つ。
これからAIが進化するにつれ、データのセキュリティや労働力、倫理において、もっと大きな影響を与えていくだろう。
50年後には、20世紀に私たちが頭の中で描いていたようなSFの世界が現実になっているかもしれない。
違うのは、その世界はもう「フィクション」ではないということだ。
そんな時代のAIは、すべての意味で人間の知能に匹敵し、あるいは凌駕する。
私たちは倫理学をもう一度考える必要がある。 AIに制御されたデバイスやロボットが世界中でビジネスと富を増大させることは容易に想像できる。
限られた一部の企業ではなく、すべての人間がこの恩恵を受けるためには、AIに対する規制と管理が重要だとアンブロッジ氏は強調する。
さらなる懸念は、ある日AIが意識をもち、独立した1つの生命体としての権利を主張することだ。
そうなれば映画「ターミネーター」のように人類とAIロボットが対立して戦争になる可能性もある。
それを避けるためのヒントが記事の中にあった。
人間の知能はAIチップを脳に移植することによってさらに強化することが可能で、それは人とAIが融合した「ハイブリッド・ヒューマン」と定義されるような新たな領域だ。
科学技術を使って人間の身体能力や認知能力の機能を拡張し、人類を新たな段階へと進化させる「トランス・ヒューマニズム」という考え方もある。
「AIが人間に取って替わるのを阻止する2つ目の方法」は、本当の意味での人類とAIの「共存」かもしれない。